製品・サービス
はじめに
OpenDolphinは、日医標準レセプトソフトとの連携が可能なオープンソース電子カルテです。
株式会社デジタルグローブ様 が開発を行い、現在は、株式会社グッディ様 が開発を行っています。
こちらでは、弊社にてコンサルティングさせて頂いた病院の事例をもとに、OpenDolphin-1.4.7_01 ビルド環境を構築する方法について、ご紹介いたします。
使用するソースファイルのバージョンは 1.4.7 です。(最近までバージョン1.3までしか公開されていなかったのですが、現在はデジタルグローブ様のサイトで、 1.4.7 が公開されています。)
こちらをビルドする方法について、順を追って解説していきます。
ビルド方法
1.ダウンロード
株式会社デジタルグローブ様 から、
ソースファイル OpenDolphin-1.4.7-src-dist.zip
をダウンロードします。
ダウンロードページ:http://www.digital-globe.co.jp/download.html
2.展開
上記でダウンロードしたzipファイルを、c:\に展開します。
c:\OpenDolphin-1.4-src-dist ディレクトリが作成されます。
3.NetBeansプロジェクトに読み込む
「ファイル」「プロジェクトを開く」画面で、c:\OpenDolphin-1.4-src-dist を参照し、その中にある全ディレクトリを選択します。(全12ディレクトリ)
読み込んだら、プロジェクトグループに設定しておくと便利です。「ファイル」「プロジェクトグループ」「新規作成」で可能です。
4.Javaプラットフォーム設定
開いた全プロジェクトについて、javaプラットフォームを 1.6 に設定します。
「プロジェクトウインドウ」の「ライブラリ」で右クリックして、「プロジェクト」を選択し、「ライブラリ」の「Javaプラットフォーム」が「JDK 1.5(デフォルト)」となっているのを「JDK 1.6」に変更します。
5.リンクエラーになっているライブラリの設定
二つのプロジェクトで、jarライブラリファイルの参照の誤りのためにリンクエラーになっています。(相対パスではなく、絶対パスにしてしまっているためだと考えられます。) そのため、正しいパスに修正を行います。今後のことも考え、相対パスでフォルダを指定するように再設定します。
プロジェクトImageBrowser-1.4
OpenDolphin1.4/lib にある以下のjarライブラリファイルの再設定を行います。
jai_core.jar
jai_codec.jar
jai_imageio.jar
プロジェクトLaboTestDocument-1.4
OpenDolphin1.4/lib にある以下のjarライブラリファイルの再設定を行います。
jcommon-1.0.16.jar
jfreechart-1.0.13.jar
相対パス(○)
..\OpenDolphin-1.4\lib\jcommon-1.0.16.jar
↓
絶対パス(×)
C:\odNoge\OpenDolphin-1.4-src-dist\OpenDolphin-1.4\lib\jcommon-1.0.16.jar
※環境に合わせて設定して下さい。※6.マッキントッシュ依存のコードの削除
想定の対象とするターゲットOSはWindowsなので、Mac関連のライブラリは無く、そのままではコンパイルエラーになります。
したがって、Macに依存するコードはコメントアウトします。
具体的な箇所は、
OpenDolphin-1.4
open.dolphin.client
上記二つの
Dolphin.java の以下の部分です。
下記の区間をコメントアウトします。
// Mac Application Menu
com.apple.eawt.Application fApplication = com.apple.eawt.Application.getApplication();
fApplication.setEnabledPreferencesMenu(true);
fApplication.addApplicationListener(
new com.apple.eawt.ApplicationAdapter() {
@Override
public void handleAbout(com.apple.eawt.ApplicationEvent e) {
showAbout();
e.setHandled(true);
}
@Override
public void handleOpenApplication(
com.apple.eawt.ApplicationEvent e) {
}
@Override
public void handleOpenFile(com.apple.eawt.ApplicationEvent e) {
}
@Override
public void handlePreferences(
com.apple.eawt.ApplicationEvent e) {
doPreference();
}
@Override
public void handlePrintFile(
com.apple.eawt.ApplicationEvent e) {
}
@Override
public void handleQuit(com.apple.eawt.ApplicationEvent e) {
processExit();
}
});
(↑ここまで)7.プロパティファイルの作成
OpenDolphin-1.4の open.dolphin.resources のプロパティファイル、 Dolphin_ja.properties ファイルが無いため、起動に失敗します。そのため、ファイルを新規に作成します。
作成方法は、 open.dolphin.resources で右クリック、「新規」ウィンドウを出し、「その他」「プロパティファイル」を選択します。
「次に」を押下し、ファイル名に Dolphin_ja を指定します。( .properties は入れません。)
「完了」を押下し、 open.dolphin.resources に追加されたことを確認します。
次に、別のエディタ(メモ帳などのテキストエディタ)で、 open.dolphin.sjis.properties を開き、全て選択してコピーします。
その後、 Net Beans に戻り、今作成した、 Dolphin_ja.properties を開き、ペーストします。
8.ビルド
ここまで作業を行ったら、全てのプロジェクトをビルドします。
9.build.xmlの設定
各プラグインのbuild.xmlは、デフォルトのままではプラグインのjarファイルがOpenDolphin1.4/pluginsにコピーされないため、プラグインのbuild.xmlに以下を追加します。
<target name="-post-jar">
<copy todir="../OpenDolphin-1.4/plugins">
<fileset dir="dist">
<include name="*.jar" />
</fileset>
</copy>
</target>
ejbのビルドは、OpenDolphin-1.4/ejb-build.xmlから行ってください。OpenDolphin-1.4のbuild.xmlについての変更は不要です。
動作確認
下記の環境で動作確認テストを実施いたしました。
OpenDolphinクライアント環境
OS :Windows Xp Service Pack 3
Java: jdk 1.6.0_19
テスト結果
GUIなどの文字化け:無しでした。
カルテのオープン:可能でした。
ORCAから病名取得:可能でした。
プラグインのソース変更:変更が反映されました。
ejbのソース変更:変更が反映されました。
更新履歴
公開
2010/04/14:ページ公開
更新
2010/04/16:build.xmlについて改定
2010/06/10:build.xmlに関する記述を修正、ejbのビルドについて追記
2010/06/17:ページデザイン変更
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