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平成9年6月24日

ごみ焼却施設排ガス中のダイオキシン類濃度について

1.概要

 市町村の設置するごみ焼却施設に関するダイオキシン類濃度の報告の状況等について、3月末までの報告分を4月11日に公表したが、その後の報告分351施設を含め以下のとおり取りまとめた。

 
(1)

3月末までの報告
(4月11日 公表)
(2)

4月〜5月末の追加報告分
(3)


((1)+(2))
(4)

(3)のうちすでに廃止されたもの
(5)

(3)のうち稼働している施設
( (3)-(4) )
(参考)

全国の設数 (5月末)
報 告 数 1 145
(1 150)
351 1 496 6 1 490 1 641
80ng-TEQ/Nmを超えた施設 71
(72)
34 105 3 102

(注1) (1)の( )は4月11日公表時の数値であり、同一施設内に2炉設置されている場合に2施設と数えていた報告があったため、今回これらを1施設と数えて修正したもの。

(注2) 施設数については、平成5年度末では1854施設であったが、予備的なものとして稼働していない施設があること、建替等により施設の集約化を図ったものがあること等により、実際に稼働している施設は平成9年5月末で1641施設と報告されている。


2.80ng-TEQ/Nm3を超えた施設の対策状況

 80ng-TEQ/Nm3を超えた105施設については、現在までに休止7施設、廃止3施設の他、すべての施設について燃焼管理の適正化等何らかの対策を行っている。
 また、再測定を行ったところ、80ng-TEQ/Nm3以下になったことが確認された施設が16施設ある。
 休廃止の状況については以下のとおり。

  休 止 廃 止
既に実施 今後予定 既に実施 今後予定
施 設 数 13


3.ごみ焼却施設におけるダイオキシン対策に関する今後の対応

(1)ガイドラインに基づく対策の推進

(1)恒久対策の基準をできるだけ早く達成するよう、燃焼管理の適正化、施設の改造等の実施について市町村を指導。

(2)緊急対策の基準である80ng-TEQ/Nm3を超える施設における緊急対策の実施状況を継続的に把握。

(3)ごみ焼却施設排ガス中のダイオキシン類濃度について、原則年1回の定期的測定を指導。

(2)廃棄物処理法に基づく基準の設定

ダイオキシン類の排出削減のため、廃棄物焼却施設に係る構造、維持管理基準の見直し・強化について、現在、生活環境審議会の廃棄物処理基準等専門委員会において検討しており、その結果を踏まえ、今夏に廃棄物処理法に基づく基準を設定し、年内に施行の予定。


(参 考 1)

都道府県別の報告状況

 
都道府県名
 
全国の施設数
(5月末)
(1)
3月末までの報告
(4月11日公表)
(2)
>4月〜5月末の追加報告分
(3)

((1)+(2))
(4)
(3)のうちすでに廃止されたもの
(5)
(3)のうち稼働している施設((3)-(4))
 
5月末
報告率
(%)
北海道 132 (72) 70 16 86 0 86 65.2
青森県 29 3 26 29 0 29 100.0
岩手県 25 24 0 24 1 23 92.0
宮城県 31 16 14 30 0 30 96.8
秋田県 30 21 2 23 0 23 76.7
山形県 12 12 0 12 0 12 100.0
福島県 27 15 12 27 0 27 100.0
茨城県 35 35 0 35 0 35 100.0
栃木県 33 32 1 33 0 33 100.0
群馬県 28 24 4 28 0 28 100.0
埼玉県 66 (63) 61 6 67 1 66 100.0
千葉県 55 55 0 55 0 55 100.0
東京都 40 39 0 39 0 39 97.5
神奈川県 42 26 15 41 0 41 97.6
新潟県 44 24 15 39 0 39 88.6
富山県 11 11 0 11 0 11 100.0
石川県 18 6 13 19 1 18 100.0
福井県 14 2 12 14 0 14 100.0
山梨県 17 14 3 17 0 17 100.0
長野県 33 33 0 33 0 33 100.0
岐阜県 31 20 7 27 0 27 87.1
静岡県 53 32 17 49 0 49 92.5
愛知県 48 (42) 41 0 41 2 39 81.3
三重県 48 5 26 31 0 31 64.6
滋賀県 14 13 0 13 0 13 92.9
京都府 22 21 1 22 0 22 100.0
大阪府 49 32 16 48 0 48 98.0
兵庫県 59 57 2 59 0 59 100.0
奈良県 27 16 7 23 0 23 85.2
和歌山県 31 15 13 28 0 28 90.3
鳥取県 21 17 2 19 0 19 90.5
島根県 26 10 12 22 0 22 84.6
岡山県 38 10 28 38 0 38 100.0
広島県 48 46 2 48 0 48 100.0
山口県 20 20 0 20 0 20 100.0
徳島県 21 8 9 17 0 17 81.0
香川県 13 4 9 13 0 13 100.0
愛媛県 38 33 5 38 0 38 100.0
高知県 33 25 4 29 0 29 87.9
福岡県 47 35 8 43 0 43 91.5
佐賀県 22 8 12 20 0 20 90.9
長崎県 58 40 14 54 0 54 93.1
熊本県 36 29 4 33 0 33 91.7
大分県 23 15 6 21 1 20 87.0
宮崎県 24 19 1 20 0 20 83.3
鹿児島県 41 35 4 39 0 39 95.1
沖縄県 28 16 3 19 0 19 67.9
合 計 1,641 (1,150) 1,145 351 1,496 6 1,490 90.8

(注) 1. 平成9年5月末集計
2. 施設数については、平成5年度末では1854施設であったが、予備的なものとして稼働していない施設があること、建替等により施設の集約化を図ったものがあること等により、実際に稼働している施設は平成9年5月末で1641施設と報告されている。
3. ( )については、4月11日公表分の数値であり、同一施設内に複数炉設置されている場合、諸元が同じであれば1施設と数えているが、今回改めて精査したところ同一施設と報告があったため、数え直した施設数を記載。


( 参 考 2 )

80ng-TEQ/Nm3を超えた施設における対策の実施状況

  全連続炉 准連続炉 機械化バッチ炉 固定バッチ炉
A 80ng-TEQ/Nm3
を超えた施設
36 56 105
B 既に講じた対策          
(1)維持管理の改善 33 53 96
(2)軽微な改造 12 17 31
(3)大幅な改造
(4)休止
(5)廃止
(6)なし
C 今後講ずる対策          
(1)維持管理の改善 18 19 41
(2)軽微な改造 22 27 52
(3)大幅な改造 14 11 27
(4)休止
(5)廃止
(7)未定 14 22 43

注  A: 5月末までに報告があったもので、80ng-TEQ/Nm3を超えた施設数
  B: 既に講じた対策の内容(複数回答)
(1)維持管理の改善(例:ごみ質の均一化、定量供給、燃焼管理の徹底、清掃)
(2)軽微な改造(例:CO濃度計・温度計の設置、助燃バーナーの設置)
(3)大幅な改造(例:炉容積の拡大、バグフィルターの設置、ガス冷却設備を別置型
に変更)
(4)休止(施設改造期間中休止し、改造終了後再稼働)
(5)廃止(再稼働の予定なし)
(6)なし
  C: 今後講ずる対策(複数回答)
(1)〜(5)はBの場合に同じ
(7)未定(検討中を含む)

 ※ 105施設のうち、対策を講じたうえで、再測定を行ったところ、80ng-TEQ/Nm3以下に なったことが確認された施設が16施設ある。


(参 考 3)

80ng-TEQ/Nm3を超えた施設における休廃止状況

都道府県名 市町村(組合)名 施 設 名 休廃止状況 休止中、廃止後のごみ処理
北海道 東胆振三町広域行政事務組合 塵芥処理場 休止
 9.6〜9.8(予定)
一時保管
岩手県 遠野地区厚生施設組合 清養園清掃センター 休止(3ヶ月程度)
10年〜10年(予定)
近隣施設へ処理委託
岩手県 東磐環境組合 大東清掃センター 廃止 9.4
建替 11.3
一関地方衛生組合及びいわてクリーンセンターで委託処理
岩手県 二戸地区広域行政事務組合 軽米地区クリーンセンター 休止 9.5〜 二戸地区クリーンセンターで処理
群馬県 水上・月夜野・新冶衛生施設組合 水上月夜野新冶衛生センターごみ焼却処理施設 廃止 10.4以降
(予定)
固形燃料化施設稼働予定(40トン/16h)
埼玉県 朝霞市 70トンごみ処理施設 廃止
 9.7(予定)
既設の80トンごみ処理施設を准連から全連へ変更して対応
埼玉県 大井町 清掃センター既設炉 廃止
 9.4
9.1使用開始の2.5t/hの連続運転が可能なごみ処理施設で対応
神奈川県 清川村 クリーンセンター 休止
 9.5〜10.3
厚木市に焼却依頼
神奈川県 高座清掃施設組合 第1プラント 休止
 9.4〜未定
施設内の他の焼却炉で処理
石川県 珠洲市 珠洲市清掃センター 廃止
 9.4
珠洲市清掃センターにあるもう一方の炉(流動床・准連)において運転時間を延長して対応
山梨県 小菅丹波山衛生組合 廃棄物焼却炉 休止 9.4〜
建替 未定 
大月都留広域事務組合に処理を委託施設の新設、又は広域化等を検討中
山梨県 市川三珠環境衛生組合 市川三珠環境衛生組合ごみ処理場 休止
 9.4〜9.5
中巨摩地区広域事務組合に処理を委託
長野県 南佐久環境衛生組合 南佐久環境衛生組合清掃センター 廃止 12.4(予定)
建替 12.4
建替
静岡県 伊豆長岡町 伊豆長岡町清掃センター 休止
 9.10〜9.11(予定)
近隣市町村に処理委託
兵庫県 宍栗郡広域行政事務組合 宍栗環境美化センター 休止
 9.4〜未定
揖龍保健衛生施設事務組合の揖龍クリーンセンターに処理を委託
和歌山県 粉河町 粉河町クリーンセンター 休止
 9.7〜9.8(予定)
隣接町において処理を委託する
広島県 御調町 御調町一般廃棄物処理施設 廃止
 10.4(予定)
甲世衛生組合ごみ固形燃料化施設で処理すべく、平成8年4月組合に加入
山口県 楠町 楠町清掃工場 休止(2ヶ月間)
 9.8〜9.11(予定)
近隣の市町に委託
愛媛県 内山衛生事務組合 一般廃棄物焼却場 廃止 10.10(予定)
建替 10.10
建替
福岡県 苅田町 苅田町清掃事務所 廃止
 10.10以降(予定)
第3セクター(苅田エコプラント(株))による固形燃料化施設の整備を進めており、同施設の本格稼働後、焼却炉を廃止予定
宮崎県 北川町 塵芥処理場 休止
 9.4〜9.4
北浦町のクリーンセンターきたうらに処理委託
鹿児島県 与論町 与論町清掃センター 休止
 9.6〜9.7(予定)
減量化を徹底し、保管
         
※ 同一施設内で複数炉があり、休廃止している炉があっても、他の炉が稼働している場合は休廃止に含まない。


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施設別の排ガス中のダイオキシン類排出濃度一覧 2
施設別の排ガス中のダイオキシン類排出濃度一覧 3
施設別の排ガス中のダイオキシン類排出濃度一覧 4


 問い合わせ先 厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課
    担 当 三本木 (内4041)、坂川 (内4044)、秦(内線4050)
    電 話 (代)03-3503-1711

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